コラボ2006年10月02日 22時58分18秒

四角い大きな輪?に波を思わせる楮のラインに厚みの変化によって縞模様をつけた紙を丁寧に貼っています。中に仕込んだ照明によって存在感を増し、無機質なホテルの空間にアクセントをつけています。大きな紙なので当然一枚で出来るはずもなくコーナーで継ぎ貼りするため、楮のラインの位置をうまく合わせなくてはなりません。また自然な流れを途切れさせないように楮の曲げ具合、縞模様の入れ方に注意しました。 

これはいわゆるデザイナーとのコラボレーションです。この言葉も最近は聞き飽きましたが実は10年以上前に「和紙と炭とのコラボレーション」と自分でコピーを考え、パンフレットを作りました。その当時は誰もこの意味がわからなかったみたいで、それがちょっと自慢だったりして・・・

写真のオブジェは地元のホテルのロビーに置いてあります。一応自分でも作品らしきものを手がけているのでどこまでが自分のものなのかと、ちょっと中途半端な気持ちだったのかもしれません。デザイナーの指示通りにとやっていたつもりでしたが、柄を合わせるのに慎重にやれば一回で出来る仕事を2回もやり直しすることに・・・しっかりしろよ。

祭り2006年10月16日 22時09分35秒

5年ぶりに祭りの当番にあたり、和紙の神様を奉る神輿を担ぐ。これがまた普通ではない。重い神輿を担いで急な山道を30分以上登り、奥の院に奉られる御神体を載せ下宮に奉納して祭りは始まる。もちろん終わるときは奥の院に還さなくてはならない。その間境内やその付近では全力疾走したりで江戸っ子の神輿の熟練者でも5分で音を上げたという大変なもの。前回は40歳を越え体力の衰えに加え、その2年前のアキレス腱断裂の後遺症で不安だらけ、次はもしかすると無理かもなどと弱気になってはいたが担いでみるとまだまだ私の足腰も捨てたもんじゃないことに気づく。怪我のおかげで力任せの生活をちょっと見直したおかげか、この年になってやっと体の使い方を覚えた気もする。

平日の祭りだったので、当然仕事にはならない。時間のやりくりに苦労する。昔は盆暮れ以外は休みなく働いていたのでこのときばかりは仕事を休んで皆で楽しんでいたそうだ。もっと余裕を持って臨まないといけないのだが・・・天気に恵まれたこと、何より無事に終えられたことに感謝しながら後始末の後の慰労会、気分良く酔っ払った帰り道、昨日まで一晩中ついていた祭りのちょうちんも消え、星が良く見える秋の夜空が戻ってきた。

祭りと仕事のごちゃ混ぜの1週間の最後はまたまた子供のバレーボールの試合。なんだか知らないうちにとうとうコーチみたいになってしまい、慣れないベンチワークで痛めた声を更に枯らす幸せな秋の祭り。