東京歩き2017年04月25日 00時00分00秒


大学卒業後、紙を売る現場の経験を積むために修行させてもらった内装材料店
襖紙を中心にしっかりとした在庫を持ち同業者にも信頼される古き良き時代の内装材料店でしたが 現社長の逝去と共に4月いっぱいで廃業することとなりました。

厳しかった先代社長の後を継いだ現社長、理系で当時まだ珍しかったコンピューターシステムを導入したり先進的でありながら決して声を荒げるようなことのない温和な方でした。

内装材組合の新年会ではいつも笑顔で声をかけていただき、体調がすぐれなかったことは聞いてはいましたがこんなに早くとは…

葬儀には行けなかったのでせめてご仏前にお世話になったお礼のご報告を奥様にお願いしてきました

どこもほぼ当時のまま、数年前までまだ当時の同僚も現役で昔のように働く姿があったのに
4年の学生生活から次の4年ここで働いた東京暮らし、私の一つの原点が終わる

ここから配達や営業へ ペーパードライバーだった私 当時から都内はあふれかえる車、よく事故もなく過ごせたもの
仕事終われば近所の安居酒屋でいろんなことを話したものです

会社帰りによく通った居酒屋のひとつ 今はやや高級な店に変わっていたが健在

相変わらず雑多な店が立ち並ぶこの眺めも久しぶり、私を育ててくれた街

この駅を降り初めて会社に向かった場面を思い出す
不安と寂しさの入り混じった春、どんよりと曇った日だった

あっという間の35年、今もその気持ちは続いているかな

営業活動もひと段落、待ち合わせの時間までちょっと一息

虎ノ門界隈 議員秘書らしきグループが闊歩する中、この美術館はある

一歩中に入ると音が消え空気が変わった

篠田桃紅 103歳にして現役 その生き方を見せていただく

打ち合わせも終わり銀座 帰る前にここだけは見ておこう

ここが本当にグッドニュースになっているかどうかを見に

閉店したデパートを大規模リノベーション
うねるような人の波、疲れておぼれそうになりながら散策

TSUTAYA いよいよここまで来たか



洋と和などというくくりはすでに崩壊、レトロという流れも加わって混とんとしている店内



加速する変化のスピード ついてゆくか貫くか 考えながらの1時間

静けさの東京 喧騒の東京 去りゆくもの 変わり続けるもの 

貫くことの厳しさにちょっとだけ見える光 東京出張は終了

明日からは紙展、岡太神社春季例大祭、和紙の里大掘り出し市、大祭事業委員会など息をつく暇はない

お客様に福井時間と言いながら一番リラックスしていたのは自分

これが私の福時