冬陽2018年01月20日 21時24分36秒


本日は朝から鳥の子保存会研修 相変わらずの下手な紙漉きの後はひたすら塵を取る
漉く時間はあっという間だが、地道な仕事は時の流れが滞る

午後からは工場で試作の確認
指示に従う試作、多少の疑問が残りながらこのま提出してみることに

紙の原点、無地でもテクスチャーの違いを確定させるのはなかなか難しい
この3点の違いが必要な試作 次に再現できるように漉き方や配合には細心の注意

朝方ふわっと現れた冬陽は午後には陰る 明日は寒そう

雪国暮らし2018年01月24日 00時00分00秒


暖かいと感じるほどの年末年始から一転、やはり和紙の里は雪国
連日氷点下、降りやまぬ雪はパウダースノー

釜場でも凍える寒さ まだ雪はやみそうにない

除雪はありがたいが、玄関には雪の壁、これを片付け一日が始まる

火鉢には冬のおやつが待っている

冬場は餅が主食というほどの我が家 私のお気に入りはとぼ餅と呼ばれる細長い餅をやや薄めに切ってさっと炙って食べる焼き餅
冬のファーストフードの準備は万全 さて今日も頑張りますか


天然紙2018 始動2018年01月25日 00時00分00秒


凍てつく日々
底までカチカチに凍ったバケツ

普段は暖かい釜場の中も氷の世界 湿った布や固めた原料もカチカチ
でも生のトロロアオイを使うにはちょうどいい寒さ

でも一旦工場を後に鳥の子保存会研修に
今日は雁皮叩解 なぎなたビーターという繊維をほぐす機械を使う これはほぼ人間の手と同じ作業ができる

すくい上げた雁皮の中には取り切れなかった硬い繊維
あれほど丁寧にやってもまだまだ 雁皮の紙の厳しさを知る

その一方私の工場では天然紙がいよいよ始動

薪ストーブ木灰からの灰汁

アルカリ度はやや弱いがこれでやってみる

今年は土佐楮(鶴) はんだくりと呼ぶ甘皮を残した楮

楮そのものの紙を作りたいので出来ればこの甘皮もそのまま残して漉いてみたいもの
水に一晩漬けておいたが意外にも灰汁はそんなに出てこない。3回水を変えてもまだ茶色くなるタイ楮とは大違い

上手く煮えるかは木灰の状態次第 薪ストーブの灰は煮るための灰ではなくあくまで副産物なので状態を把握するのは不可能
煮えないときは木灰を追加して煮たりしていたので 今年も原料の重さの倍以上使ってみた

1時間後、まだ早いがなんとなく煮えている予感がする
この楮の匂いが好き

3時間後、ほぼ煮上がったようだ

かなり柔らかくなっている
ボイラーの蒸気を落とし今日はこのまま一晩釜の中に入れておく

いろんな事情で遅れに遅れた天然紙2018を厳寒の和紙の里が後押し

窯でじっくり蒸された楮は明日までひと休み

天然紙2018 水晒し2018年01月26日 00時00分00秒


一晩暖かい釜の中で眠っていた楮、そろそろ起きてもらおう

いい顔してる 青い甘皮もかなりほぐれて白い部分が増えた

ホカホカと湯気の立つ楮
これから冷たい水で灰汁抜き

水を変えるとともに甘皮がどんどんほぐれて白い部分が増えてきている
意外にきれいな紙になりそうだ

それまで雲肌雲竜紙を漉いて待つことにしよう
いろんな試作をやりながらも無地は紙の基本、手際よく慎重に


同時進行の一日2018年01月27日 00時00分00秒


水を換えるごとに天然紙の顔が見えてくる
残りの仕事を始末しながら次の準備

今日は記憶の家で我が女性陣の御朱印帖ワークショップ 私は駐車場の除雪など後方支援
この車動くのか(笑)

ちょっと空いた時間に薪ストーブの木灰をいただきに
ホントの目的は薪ストーブの温もりとコーヒー

夕方からは明日の出初式の準備で大滝神社
除雪、ポンプ始動、試験放水、段取り打ち合わせをこなして家に戻る

大事なお客様との猪鍋パーティー
美味しいと喜んでいただいたまでは憶えていたが…記憶なし

天然紙、ワークショップ、大滝自警隊、お客様と今日も充実した一日だったが、暮れから休みは元旦だけ、仕事に仕事の毎日にさすがにへばったようだ

ちょっとペースを落とさないとお叱りいただいた