天然紙 2017 紗肌2017年03月02日 00時00分00秒


天然紙2017 雲肌のない初めての天然紙

繊維の感じは変わらないが

雲肌のような自由な動きとは違う一定方向に整った繊維の流れ

気品を感じる佇まい

光沢はそのまま

水洗いの際に残った繊維をやはり生ネリで漉いてみた
通常は捨ててしまうものなのだがこれも天然紙として仕上げてみたい

網に直接流し込み、そのまま乾燥なのでざっくりとした味がある

凹凸と雲肌がしっかり出ている
厚みはあるが柔らかく、パリっとした腰のある紙ではないが粘りがありそう

天然紙のいわゆる中落ち紙というところかな

限定2枚、天然紙で楮を煮た時にしかできない紙 なかなか面白い

天然紙とすきあかり2017年02月27日 00時00分00秒


紗肌天然紙、最初のくみ上げが肝心、余計な流れを排するための工程
画像は汲んだ後なので流れはこちら側に来ているが手前の職人が最初に板のついた場所から汲み上げるのが化粧流しという

漉き簾ではなく紗ではあるが奉書とほぼ同じ漉き方、未晒し楮でこの大判は珍しい

夕方からは大安禅寺での福時打合せ 
厳しい仕事で固まった心をすうっとほぐしてくれる場所

昨年も本堂前に展示させていただいた
ここに来ると紙の表情が変わる。私たちの福時もそんな時間になれるといいね

工場に戻るとすきあかりミニの紙が完成、明日組み上げてみることに
小さいからと簡単に漉けるものではなく同じだけの手間と気持ちを込める

            かみと暮らす かみと生きる

                                  そのままの一日

青い空、生成り色の雲2017年02月26日 00時00分00秒


2月最後の日曜日、暖かい日差しに濡れていた板から湯気が

ほとんど雲のない空を見てから、天然紙の雲肌を眺める

楮の繊維をあまり洗わずに漉いたので通常の長繊維に微細繊維が混ざり、

雁皮か三椏のような雲肌がこの小さなサイズの紙でさえしっかり出ている

晴れ間の青い空、工場には生成り色の雲 

                    かみの空

                                      悠々と

雲肌のない紗肌天然紙へ 12017年02月22日 00時00分00秒


暖冬の影響か、今ひとつ生トロロアオイの状態が良くない
粘りが緩く小さい紙なら使えるが襖の紙では厳しい

叩き直して細かくしてみた
すると元の粘りが出てきたようだ

これなら何とか使えそう
昨晩から心配していたがほっと一息

さあ今年の天然紙はいよいよ漉き舟を使って紗肌と呼ばれる雲肌のない紙にしようと思う

紙としての表情である雲肌などを極力排した奉書に近い漉き方
以前一度だけ原料を支給してもらってこのような紙を漉いたことがある

木灰煮ではなくネリも完全天然とは言えなかったが美しい紙だった。

天然紙ではどのような仕上がりになるのかとても楽しみ
忙しさに肝心の漉き作業の画像は無し。人員がそろう来週にもう一度漉くことに

ネリもつかな?

楮の詩2017年02月09日 00時00分00秒


ここに来て冬が戻ってきたようだ。寒い日が続く。

今日も楮を叩く
棒の重さを利用しながら一定の速度でゆっくりと

たーんたーんと響く音、紙漉き唄のリズムと同じ
5分もやれば凍えた体も温まる。天然紙の顔もほころんで

温まったころには腹がすく。
火鉢の火であぶった餅や芋 これにかなう冬のごちそうはない

蔵から出てきた昭和30年代の古い襖紙を御朱印帖に仕立ててみた 
今となってはなかなかモダンに見えてくる

戦後の復興期、そしてまだ日本人の心が残っていた高度成長期、人の元気さが紙に現れているようだ

もう一度ここに戻ってみなければ 今日も楮の詩が聞こえてくる