祈り(その4) ― 2009年12月26日 20時29分44秒
今年の春先のイベントで、知人よりクリスマスツリーを私の(先々代から受け継いだ)飛龍という技術で作って欲しいと頼まれていた。半年が過ぎ忘れたころになって「もうできてるでしょ」と念押しされて急遽作ることになった。クリスマスの色、レッドとグリーン、ゴールド、シルバーを組み合わせ、ツリーをイメージした平面の作品を製作、ついでに作った立方体の作品とともにクリスマスのイメージで知人の店はうまくディスプレイされていた。
このようなクリスマスカラーは和紙の世界ではなかなか使うことがない。この色を生かして作ることができるものをふと思いつく・・・今まで自分の作品の並ぶ展覧会に一度だけ来てもらったことはあるが、現代美術としての作品だったこともありちょっと難解で本当の意味で喜んでもらえたのかはわからない。もっと身近なものはなんだろう。彼女の生き方を見ていれば敬虔なクリスチャンである彼女にとってクリスマスはとても大事な行事、それを象徴するのは・・・クリスマスツリー。
このところ次の展示会に向け作り続けている、展開図をもとに飛龍という技術で漉き上げた紙を立体として貼り合わせる作品。仕事が終わり誰もいなくなった静かな工場の中で、グリーンを基調にレッド、金と銀をあしらいクリスマスツリーは仕上がった。
しかしあの明るい声を次に聞くことはなかった。彼女の妹の葬儀のときには身体こそ動かなかったが、30年前と全く変わらずにはっきりした口調で話せていた。まだ多少の時間はあると思っていたが。その日の朝、いつものようにそっと眺めた新聞の中に・・・彼女の名前があった。
このようなクリスマスカラーは和紙の世界ではなかなか使うことがない。この色を生かして作ることができるものをふと思いつく・・・今まで自分の作品の並ぶ展覧会に一度だけ来てもらったことはあるが、現代美術としての作品だったこともありちょっと難解で本当の意味で喜んでもらえたのかはわからない。もっと身近なものはなんだろう。彼女の生き方を見ていれば敬虔なクリスチャンである彼女にとってクリスマスはとても大事な行事、それを象徴するのは・・・クリスマスツリー。
このところ次の展示会に向け作り続けている、展開図をもとに飛龍という技術で漉き上げた紙を立体として貼り合わせる作品。仕事が終わり誰もいなくなった静かな工場の中で、グリーンを基調にレッド、金と銀をあしらいクリスマスツリーは仕上がった。
しかしあの明るい声を次に聞くことはなかった。彼女の妹の葬儀のときには身体こそ動かなかったが、30年前と全く変わらずにはっきりした口調で話せていた。まだ多少の時間はあると思っていたが。その日の朝、いつものようにそっと眺めた新聞の中に・・・彼女の名前があった。
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