祈り(その7)2010年06月01日 22時40分38秒

 やはりこの日も晴れていた。第一志望校には良い知らせは来なかったものの本人の望む現実的な進路に進むことが出来、遅ればせながら下宿先を決めに大阪に。好条件の物件はすでになかったものの、もはや選択肢はないのでやや学生には贅沢と思えるアパートに決め、今日は引越しの荷物の届く日。何もないがらんとした部屋の中、とりとめもない話を繰り返す。親子ともども感じていた1人暮らしの不安がこれからの学生生活の希望を押しつぶしかけていた。
 新生活のための買い物にいったん宿を後にし、道すがら目を和ませてくれる膨らみかけた桜のつぼみが彼女を一歩前に押し出してくれているような気がした。あちこちで新入生と大家さんの初顔合わせが見られる中、近所に住む夫婦に声をかけた。「あれ、どちらからおいでですか?」一言でその場を和ます私の訛り。東京から田舎に帰郷して二十年以上、言葉はすでに郷里のものに・・・「福井です。娘がこれからお宅様の隣でお世話になることになりました。よろしくお願いします。」感じのいい夫婦、明るい物腰で学生との付き合いはかなり慣れているようだ。この町にうちの子はしっかり育てていただけそうな気がした。



現実の仕事2010年06月03日 07時52分34秒

 このように細く裂いた楮繊維を1本ずつまっすぐに並べて置いていく、急ごうにもどうにもできない。元々は他の業者に話を持っていった問屋が価格や納期の無理の押し付け合いの末、結局私のところに・・・
 さらにトラブルは続く。見積もりを請求された図面はなぐり描きのスケッチ、時間がないからとせかされて急ぎで見積もりを出した後すぐにこの図面からは想像もつかない全く仕様の違うサンプルが届けられる。それも紙そのものではなくガラスの間にはさんで圧着されているもので厚みはおろか色さえも分からない。これで作れと言う。
 仕様がかなり違うので価格が合わないがそれなりに数もあったし納期がなく困っているとのことで仕方なく製作開始の返事をすれば送られてきた発注書は数が10分の1。ずいぶんいい加減だなとは思ったが納期も限られているからこれならなんとか間に合うと返事して準備していると問屋の発注ミスが判明、やはり最初の見積もりの数になる。この時点で納期はぎりぎり。
 他の仕事を全部止めて社員全員で仕事に取り掛かる。すると施主が神経質なところなので色を合わせてくれと指摘が入る。この問屋の営業とはもう話が出来ないのでこの時点で発注者と直接やり取りとなった。結局ここまで作った紙はやり直しとなり、現物サンプルを送ると言うことでこれを待って仕様を確認、休み明けに再開することになる。全て止めた他の仕事も準備からやり直しとなり、当然現場は混乱、このやりとりでデザインを頼まれている他の方に迷惑をかけてしまった。
 やってきたサンプルの紙を見て驚いた。サンプルとして送られたガラスに挟まっている紙とは全く別物。安価な木材パルプの混ざったかなり厚い紙。この通り作ったら求められている透けた感じは出ないのでおそらくクレームがくるはず。とにかく色だけを合わせこちらで出来る方法に変更してノークレームでと念押し。またまた他の仕事を全部止めて現在やっと半分出来てきた。納期的にはかなり厳しい状態。

 自分の思いを伝えるのは大変ですがそれぞれの仕事に対してもう少し誠実な気持ちがあったら楽しい仕事になるのに・・・これが現実

2010年06月05日 22時57分57秒

娘の友人の母より大量のイチゴ。これらは食べるのにはやや酸味が強いそうでその分ジャムには最適とのこと。甘党ではない私でもこの彩りは盛り上がります。これだけの量も煮詰めればビン1本程度。おいしいものになると思えばこの手間も楽しみ。

ART WIND(その後)2010年06月05日 23時05分15秒

涼しいと言うより朝晩は寒くてなんとやっとコタツを片付けました。6月だなんて信じられないね~当然わが家の新記録!

いよいよ気温が上がってきました。そろそろピッチを上げないと

乾燥するとこんな感じ
あ~忘れてた!裏側の紙も漉かないと。また来週だ。

今日はスポーツ少年団のバレーボールの練習試合。連戦連敗でしたが子供たちもおっさんコーチも大汗かいて急に夏がやってきたみたいです。明日は壮年会の草刈作業。今年はなんだかんだでこれで3回目。終わればまたもやBBQ


新作2010年06月05日 23時18分24秒

やりたい放題のデザインのEICO BAG monoもまたまた新作。やりすぎと賛否両論。好きな人は好き。それでいいじゃない。