空に2014年07月10日 22時11分34秒


常に私の前を歩いていた人はそのまま空に
紙の行く先に躊躇していたころ

「私もやるから、あなたもやるべきよ」と背中を押してくれた

未熟な紙でも「すごいね」とほめてくれた

直接話すことは少なくなってもそこにいてくれるだけで力になっていた


紙の世界は厳しくそれでもまだまだ道半ば、今の自分を見てもらおうと漉いた紙
褒め言葉を聞くことはできないけれど

「まるでウェディングドレス」 思いもしない言葉にこらえきれず

                   合掌

おくるかみ2014年07月09日 22時26分59秒


静かに楮で薄い紙を漉き、水で細かい穴をあけ

唐草と水玉

午後やっと紙が仕上がる

唐草の中、三椏で漉いた水玉が光輝く
その時が来たらこの紙を漉こうと決めていたがあまりに突然

午前に漉いて午後までに乾かす、慎重に漉いたつもりだったが…やや薄過ぎ端に破れ少々

いつものように笑顔で許してもらい、棺にふわりとかける


                  おくるかみ


                   また後ろから背を押してもらったような気がした

心模様2014年07月08日 00時00分00秒


ART WIND バラのイメージに薔薇の色も加えてみた

やさしい色と形、作る気持ちが紙に通じた瞬間

台風の影響か急に気温が夏に

庭に両親が植えた朝顔、花はまだ咲かないまま蔓だけはどんどん伸びる
そこに一本の電話。

新しい紙の世界へと私の肩をそっと押してくれた人の訃報

景色から色が抜けたような気がした


宙に浮いたような気持ちで仕事を済ませ、昨日突然決まった紙仲間とのフードファイトへ

赤くさびた鉄板で準備は万端

食らう!
そして叫ぶようにしゃべって飲んで汗かいてまた食らって飲む

久しぶりのエネルギッシュな会は2次会へと
暑い夜、熱い会話で身体と頭をかき回す

そんな日もある

白い千羽鶴2011年04月06日 08時40分45秒


            「あなたのことを思って折ること」 = 「祈ること。」



鶴は祈るという行為の代わりだから、鶴そのものを人に送るということではありません。今は日本のことをふと思い出したとき鶴を折って部屋のどこかにおいてください。

                    
                    日本の祈りの形

白い千羽鶴 22011年04月05日 22時46分45秒




鶴を折ろう。そして灯りのそばにひとつずつ
暗くそしてまだまだ寒い夜だからせめて灯りのそばに
確かにそこで生きていたはず、まだそこにいるはずなのに助けられなくて、見つけられなくて、何も出来なくて・・・
静かに眠る人たちを思い、ただ白い鶴を折り続ける。