和紙の里の冬支度2013年12月01日 18時01分08秒


今日は朝から大滝権現保存会による大滝神社奥の院の雪囲い作業、雨の中ご苦労様です。
あいさつだけで申し訳ないが…来年からは参加しようと思う

神社の鳥居の注連縄も取り替え
いよいよ師走

今日はクリーンキャンペーン、町内を歩くがごみ一つ落ちていない
普段からごみをしないし、落ちていたら誰彼となく始末する大滝町

何も拾うゴミがないここはそんなキャンペーンとは無縁の土地

早々に終了して福井北体育館に、子供たちの声や歓声で寒いコートも熱くなる
今日は監督代行、頑張ってはいたが敢闘賞一歩手前で敗戦。元気な声は出ていたから良し!

外に出れば冬の雲、ちょっと荒れそうだ

帰宅早々に月曜着の荷物を運送会社へ、ついでに明日の出張の手土産
看板らしいのはこれだけ、知る人ぞ知る和菓子の和ん屋

でっちようかん、暖かいこたつに入って食べる水ようかんは越前の冬の風物詩
ここのでっちようかんはくせのない味でファンも多い

夕食前に工場に、明日のために試作数点を漉いておく

クレーターのような紙
最後はやはり静かな工場

                  かみの冬空

                        夕方にかけて黒い雲、いよいよ冬将軍

試作から広がる予感2013年12月02日 22時21分43秒


工場の段取りを指示し、そのまま拘束を飛ばして久しぶりの彦根、得意先で打ち合わせ

お昼前まで話し合いは続き、午後からの仕事のために昼食はここで
一人外食も久しぶりだ。近江ちゃんぽん、なかなかいけるね

有意義な打ち合わせとなった帰り道は紅葉を見ながら快適なドライブ

相変わらず日中はなかなか紙を漉くところまで仕事が進まない

ようやく漉き場に入ったのはやはり夜

静かな工場で自分の作品をリメイクした試作

何か今までとちょっと違う感覚

ここからさらに広がる予感がして急きょ作品用に製作

goldとsilverの材質を見直してより輝くように
違うところへ行ったり、見たりすることで使う頭の場所が変わってくる。

まだまだ他の仕事もあるのでこの辺で、でも楽しみな紙

さらにRASEN-BLACKを3枚
ようやく今日の仕事は終了、結局午後10時過ぎ

明日から会議の連続、夜の時間も限られてくるが仕事は山積み、

                かみ走る紙走(しわす)

                         いよいよ年の暮れらしくなってきた

温故知新~再製作の杉皮紙2013年12月03日 22時01分37秒


前回の杉皮紙が復刻という目的から柄が違うということで再製作
まずは薄く削った杉皮を用意するところから、あく抜きして湿った状態で削る

復刻する杉皮紙はかなり大胆に配置されていた
これだけ大柄だと今の感覚とはかなり違うが、逆に新鮮

やってみるものだね

今回は合わせる地紙にも細かい杉皮を混ぜてみた
これで大柄が目立ちすぎるのを抑えられるだろう

下が表の紙、そこに地紙を重ねて漉き終わり
昔の紙にはデザイナーはいなくても職人の計算がある

HIRYU-RASEN-BLACK らせん柄を大きくという注文

これも面白い紙になりそうだ

これが昨日漉いた通常のRASEN-BLACK
ちょっとした手の動きで広がる紙の表情、

まだまだやることはありそうだ

                 かみを知る

                          2歩下がって3歩進む紙の温故知新

紙のふところ2013年12月04日 00時00分00秒


昨日漉いた紙が出来上がってきた

半透明で存在が見えなかった地紙が白く現れてくる

金銀は乾く前とほとんど変わらないが周りの色で印象が変化する
出来てくるまで結論は出ない、そこが難しいところ

これも漉いているときには全く分からない雲肌、仕上げ作業が楽しい仕上がりの紙
茶色であっても雲肌の光沢で様々に変化しこの色は人の目でしか理解できない

画像のイメージをどこまで表現できるか
何度絵具で描いた方が簡単と思ったことだろう

でも透かしたこの表情は水彩画でも出てこない
絵筆の様に思い通りにはいかない飛龍のラインをどう生かすか

さらに水の勢いを生かした紙
これを筆で描くのは無理、それは人の手を離れているから

その傍らで父が我が家の障子の貼り替え作業

ちょっとした気遣いで仕上がりが決まる
紙、糊、人の手、気温、湿度、そして時間が全て関わって初めてできる日本のしつらえ

作ること使うことすべて奥深い

                 かみのふところ

                                   つながる意識

杉皮紙漉き上がり2013年12月05日 18時02分48秒


漉き始めから半年、ようやく完成した杉皮紙

ここまで大胆に杉皮を並べるのは勇気が必要だったができてみるとなかなかいい紙

モダンに仕上がった50年前の紙
当時はこういう紙でも結構売れていたと聞く

個性的な紙が次々生まれていた時代、今果たしてこの杉皮紙との比較に耐える襖のデザインがどれだけあるか?

もう一度温故知新

                  かみは繰り返す

                                振り向いて前に進む