和紙の里の新年2014年01月01日 08時36分57秒


初詣は除夜の鐘をついてから

和紙の里に鐘の音がこだまする

大滝神社に初もうで

手を清め、口をゆすいで

急な山の登り坂を30分ちょっと、すでに奥の院には多くの人たち
参拝で冷えた体をたき火で体を温めながらおみくじを引いて下山

今年の運勢は「吉」

神社の後は十一面観音

行く先々で「あけましておめでとうございます」
我が家も今日ばかりは寝ずの番

                  初かみ詣

                         和紙の里、2日またいでの年末年始
味噌仕立てのお雑煮で一年が始まる

大滝の正月2014年01月02日 00時00分00秒


元旦の翌日は大滝にある二つの寺院からの挨拶「ものも~」という声が玄関より

午前8時過ぎにはいらっしゃるのでゆっくりは寝ていられない

正月はただの休日ではないこと、寝正月はここにはない

大人8人、大学生1人、高校生2人、中学生2人、小学生2人の親族15人

今日もお雑煮やおせち料理が続いた中、

ケーキの差し入れ、15個のケーキ+ホールケーキひとつ

にぎやかな争奪戦、あっという間に静かに

これは欧州での伝統であるケーキ、この中に焼物のオーナメントが入っている
そのオーナメントの入ったところに当たった人は幸運が…そしてまたひと騒動

とりわけた私のところに幸運はやってきた
ひとりの時間が少なくなって疲れていてもそれ以上に大切な、今しかできない出来事や時間がある

核家族が増え、親族ですら集まることが減った現代、自分の都合だけを考え、気楽なことにだけ目を向けすぎると大事なものを見逃してしまうことがある

和食、おもてなし、その言葉をもう一度見直し

食事や世話も大変、でもこのにぎやかさが日本の正月

                   かみの家

                             楽しみは人への気遣いから

新しい年へ少しづつ2014年01月03日 23時05分39秒


正月3日目、神主によるお祓い

銀座の火事で遅れた新幹線にひやひやしながら東京へと向かった妹家族に続き、金沢に帰る弟家族

今年の米、みかんや丁稚羊羹などのお土産どっさり、いくつになっても親心
受験生の甥っ子にもいい息抜き、楽しいお正月だったようだ

静かになった家、ちょっと福井までお買い物

立ち寄った書店で見つけた雑誌にはなんと高性能なアンプが付録
数年前にも付録としてついていたアンプが今回さらにパワーアップして再登場

期待以上の音で久しぶりの音楽堪能、勢いで遅れていた年賀状もほぼ終了

玄関を飾ったミニ門松

年明けにイタチのいたずらで災難の鏡餅も今のところ無事
明日まで手を出すなよ

正月を終え、家もひとやすみ

                 かみは静かに

                         私たちも少しだけ休みをいただこう

かみ休み2014年01月04日 17時44分13秒


長女次女ともそろった何も用事のない休日、めったにないことなのでと昼ご飯は…

CMでおなじみ、「なんでやろ」のラーメン

そのまま海まで車を飛ばして海岸にせり出すまさにオーシャンビューの露天風呂へ
私はいつも以上にたっぷり暖まったつもりで上がって来たけどやっぱり待ちぼうけ

日本海の荒波、波の華が飛ぶ冬の海岸、これも海岸沿いに建つお気に入りのカフェに

海側に向かう席でおいしいコーヒー、至福の時
BGMは3人の会話
鉛色の雲、暗い海、夕日は雲の中
刻々変わる波と雲、明るいだけが美しいわけではない

午後一杯のドライブ、すっかり充電はできたようだ

                  かみの日々

                        しっかり迎えるための心と身体の洗濯

越前和紙 漉き初め式2014年01月05日 18時25分40秒


漉き初め式の準備に大滝神社に
昨年暮れに奥の院で組んできた御神水と神棚

今年は雪のない卯立の工芸館

漉き場に神棚

お神酒やお供えを並べ

御焚き上げ

天気はいいが気温は低い

準備の合間に2階へ

漉き道具の展示

厳かな神事

本年、私の担当は紙出し
出来上がった楮の原料を水で洗い流す作業、越前奉書の伝統

楮を白く色を抜き、細かい繊維を洗い出し長く強い繊維だけを残す。

いろんな説明の仕方があるが隣で楮の塵取りをされていた大先輩の言葉

「これをやることで紙が柔らかくなるんでの」理屈ではない紙漉きの言葉は心に沁みる

漉き場では私の母が座漉き、この場で親子が同時に参加するのはおそらく初めて
元気な母に感謝

そのあと、和紙組合主催の年賀詞交換会
晴れやかな場ではあるが、仕事を工場に残す身では飲むわけにはいかない

お世話になったお客様を精いっぱいおもてなし、組合役員はこの後国会議員の年賀会

申し訳ないがそこに行くのはお任せして工場に戻る

朝からの式典準備ででかけたまま、今日初めての工場
私の漉き初めはここから

裏山に日が当たるころから仕事開始
冷たい水も久しぶり

ひと段落の後、これまで作った紙の整理

もう10年以上前の桂由美さんとの仕事、ドレス用の紙というより私の作った紙でドレスを仕立てていただいたというのが本当だと思う

初めて金色を飛龍でやってみた

当時こういう色を和紙でやること自体が大変珍しかった


冷たい水を待つ漉き場、明日からいつもの水音
いろんなことをやりつつも本来の仕事、技術の根本は襖紙から

今年こそここが活躍できるように

                  かみへの誓い
                          

                    明日からは寒さが戻りいつもの厳しい冬となる