越前和紙 漉き初め式2014年01月05日 18時25分40秒


漉き初め式の準備に大滝神社に
昨年暮れに奥の院で組んできた御神水と神棚

今年は雪のない卯立の工芸館

漉き場に神棚

お神酒やお供えを並べ

御焚き上げ

天気はいいが気温は低い

準備の合間に2階へ

漉き道具の展示

厳かな神事

本年、私の担当は紙出し
出来上がった楮の原料を水で洗い流す作業、越前奉書の伝統

楮を白く色を抜き、細かい繊維を洗い出し長く強い繊維だけを残す。

いろんな説明の仕方があるが隣で楮の塵取りをされていた大先輩の言葉

「これをやることで紙が柔らかくなるんでの」理屈ではない紙漉きの言葉は心に沁みる

漉き場では私の母が座漉き、この場で親子が同時に参加するのはおそらく初めて
元気な母に感謝

そのあと、和紙組合主催の年賀詞交換会
晴れやかな場ではあるが、仕事を工場に残す身では飲むわけにはいかない

お世話になったお客様を精いっぱいおもてなし、組合役員はこの後国会議員の年賀会

申し訳ないがそこに行くのはお任せして工場に戻る

朝からの式典準備ででかけたまま、今日初めての工場
私の漉き初めはここから

裏山に日が当たるころから仕事開始
冷たい水も久しぶり

ひと段落の後、これまで作った紙の整理

もう10年以上前の桂由美さんとの仕事、ドレス用の紙というより私の作った紙でドレスを仕立てていただいたというのが本当だと思う

初めて金色を飛龍でやってみた

当時こういう色を和紙でやること自体が大変珍しかった


冷たい水を待つ漉き場、明日からいつもの水音
いろんなことをやりつつも本来の仕事、技術の根本は襖紙から

今年こそここが活躍できるように

                  かみへの誓い
                          

                    明日からは寒さが戻りいつもの厳しい冬となる