紙を輝かせる表具の仕事2011年12月19日 12時00分49秒


月曜の朝、先週納めた紙を屏風にしたと連絡を頂いた。

花を題材にした両面表の屏風。

これは梅のイメージ、2枚組の襖を使用

そしてもう一面には鼠色に染めた楮を縦に並べ、花をあしらった紙を

これは二つ折り、帯状に薄く下地に色を入れ優しい色の花をあしらった紙。ほとんど流通していないが、襖を求めに来社された方の8割はこれを選んでいただける。


これがもう1面、先ほどの縦の染め楮にあしらう花を薄桃色にしたもの

さらにこれは紙蝶番と呼ばれる屏風の折り目。どちらにも折ることができる技術。
この合間に見える紙は反古紙と呼ばれる昔の記録用紙「帳紙」を使っている。

これらが出番を待つ帳紙
なかなかこれを使うことが無くなっている。

二つ折りの屏風の縁は表具で使う真田紐を使用。
和の材料で仕立てた屏風が洗練されてどの場面でも使えそうだ。

これこそおしゃれ心をもった職人のいい仕事

越前富士「日野山」
雪まじりの朝、雲に隠れていた姿が一瞬見えた。

本物はひけらかすものではなく、わかる人・わかる時にその価値が見えるもの
                   かみの手