油団 歴史を敷く ― 2016年07月22日 00時00分00秒
晴れ方が今ひとつの朝だったが空気が乾いてきた。
梅雨明けしそうなのでいよいよ油団を出すことにした
敷く前に床板をめくって畳干し
だんだん日差しが強くなってきた。もう梅雨明けだな
畳の下に敷いた紙は庭に広げて干す
おかしな木くず、キクイムシの様だ
どうやら床が虫食いで傷んでいるようだ 古い家だから毎年どこかを直している
油団の裏側を見る。この家とほぼ同じ100年の歴史 使われている紙はそれ以上前のもの
私には全く読めない文字でありながら配置を考えたのかと思うほど美しい柄となっている
午後からやや曇り日差しが弱くなって敷くことにした
毎年見ているが100年の時が作ったこの艶と何とも言えない色は美しい
こんな風に日中にかなりの時間を使ってしまうと当然納期の迫った仕事が残る。
古い家の事情があっても仕事は待ってはくれないからなあ
夕方から一気に漉き上げたHIRYU-silver 他の仕事もこなしながら一気に4枚仕上げるのはなかなかきつい
決算業務や特注仕事しながら夏のしつらえの一週間、さすがに疲れは否めない
夕食後、市兵衛さんから電話、月下美人が咲くそうだ
すっかり日が落ちて夕暮れから群青の夜空、まだ夜は涼しい和紙の里
初めて見た月下美人の花
一年のうち咲いているのはたった一晩でそれも数時間だけという
はかなさと同居する美しさに言葉も出ない
家に戻る前に記憶の家でちょっと一息
明日も仕事、つかの間のjazz night
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