時間の使い方2014年07月01日 19時12分06秒


本日も襖は漉いていない。5人の工場では一人休んでもこの通り
漉いたところで在庫品となる襖、幸い他の紙の注文をいただいているので、優先順位から仕方のないこと

毎日漉く紙のペースを崩すことは当然不具合も出てくる

ネリの調子も落ち、それを使う職人の手にも影響する

私の仕事は相変わらずの納期ぎりぎり
さらに電話や来客、日中の会議で貴重な時間はどんどん減ってくる

さらに自分の体力も…

それでも何とか今日の分だけは仕上げた

襖のない静かな工場、できる仕事はあるものの本来の姿ではない

土日仕事の弊害か、火曜日にして疲労困憊

それでも必要とされる紙を精一杯

ちょっとペースダウンしてまた明日

動くための休息2014年07月02日 21時51分26秒


気持ち良く目覚め工場に、始業前にArt Wind貼り合わせ
ずんと重かった身体もちょっと回復したからこそできる早朝作業

たまにはこういう余裕も必要と実感

Art Wind 今回はBlackが中心、試しに作ったBlack Silverもなかなか渋い


受注より半月、ようやく出荷するゆかたうちわ

パッケージングにも気を遣う
台紙、カードまで当社手漉きの紙

銀行や電話応対、来客で日中できなかった紙は夜に製作
これがいつものペースなのだが、今日は午後10時までに終わらせる

決算月の大事な時間、夜の会議などは最小限にして目の前にある仕事に励む

今日の仕事が終わるころ、昨日の紙が乾いてきた
これをあと10枚、納期は来週、相変わらずの毎日

今できることを精一杯

作業はできるだけ早めに済ませて週末は決算業務に集中

落ち込みを予想しながら仕事に集中できなかった一年、厳しい決算の覚悟はできている

                 かみとともに

                       いつもよりポジティブにそして前を向く

紙のかたち2014年07月03日 21時40分42秒


午前中の配達は睡魔との戦い、やはりまだ本調子ではないようだ

仕事は待ってくれないのでとにかく製作、今日も様々な紙がたった5人の従業員の工場に並ぶ

受注から納期まで2日という最短納期でこなした落水紙
それでもこだわりを忘れない。

12枚の注文なのに荷造り用の部材がそろわずいったん製作中断した滝イメージの紙
出来上がりを確認できる時間が取れ、かえってよかった

明日からは待ったなし

団扇用の紙、母の染めと水切羅紋紙の貼り合わせも佳境に入る
団扇に貼り合わせる前の状態もお気に入り

この紙の隣では在庫用の無地の紙が漉かれている
暑かったり、雨で気温が下がったり、こういう時のネリの調子は不安定

それでもやれることは精一杯

                かみと生きること
                        淡々と心静かに目の前の紙と向き合う

仕事後の体育館、忘れてはいけないものを受け取りに
頑張る君たちに声をかけ、一緒に汗かいて…

重い体も軽くなる

これが自分のかたち

寿屋(すや)勝手にプロジェクトその後2014年07月04日 00時00分00秒


旧今立町の老舗料亭「寿屋」(すや)

表通りからちょっと外れた閑静な場所、さらに手入れの行き届いた庭の中心にある茶室

移築されてここにある建物は400年以上の歴史がある

茅葺屋根の修理と並行して10数年ぶりに中の襖紙を新調

墨絵風に竹林を漉き描く
ここは茶室への入り口、本来はこの隣にも竹林が並んでいる

この日は昼の宴が入っていたので4枚組の襖は外されていた。撮影はまた次回に

宴室には鳥の子雲肌無地に色を排した飛龍を竹林に見立てた紙

光の当たり具合でしっかり見えたり見えなかったり
人の意識で見え方の変わる紙

目立たないが伝わる人にはしっかり見える

             目ではなく意志で見るかみ

                         色や形だけではない存在を感じる心

しずく2014年07月05日 19時38分31秒


今日も朝からこの格子柄に取り掛かる

格子と呼んではいるが実は滝のしずくがテーマ

乾いて網から外した状態
どうやって現場までこの形状を維持しながら送れるようにするかが大問題

この上の部分はいつもの格子そのもの

問題はここ、しずくの部分、出来はいいがこれを仮貼りして発送できるように
いろいろやり取りの後、制作に取り掛かれた時点で納期は到底無理だった

なんとか納期を延ばしてもらったがそれでも今日中に4枚仕上げがノルマ

疲労で動かない身体をだましだまし、何とか終了

本来なら続けて製作したいところだが

明日は地区の総出、神社奥の山に草刈り作業、終わった後の慰労会の世話もあって終日仕事は出来ない

だから仕事の合間には明日の準備、道具を揃え、鎌を砥ぎ、隣組の慰労会の段取りなど
例年は刃物問屋である奥さんの実家に砥ぎはお願いしていた

恐ろしいくらいの切れ味が自慢だったが、今年は頼むのを忘れてしまいへたくそなりに自分でやってみる…まあこんなもんかな

作業も慰労会も地区の大事な事業、大汗かいて草刈り、そして楽しく慰労会

平日しっかり働いて休日はさらに地区のために奉仕作業

どんなに事情があろうともここに暮らす限りはそれが普通のこと、自分の仕事にくたびれ果てたからと地区の作業をおろそかにはできない

大滝神社の氏神様は私にこれ以上仕事をしてはいけないと戒められたんだろう

               かみとともに生きる

                        素直に従って?明日は大滝ものがたり