自分を語る2015年01月24日 22時38分11秒


休日の仕事を取材しに東京からのお客様

取材のために漉いた飛龍紙
取材は頭の体操。この仕事、越前和紙、そして自分を一言で語るのは難しい。

彩雲紙の漉き方
「流し込む水の動きにちょっと手を添えるだけ…」
飛龍紙
「空中に飛ばした紙の姿が天空を泳ぐ竜に見える」

伝統とは?との問いかけに自分でも思わぬ言葉が出た
「技を伝えるだけでなく、人や世の中に伝えること」

大判菊花紙、取材のために手前の花を先に仕上げ、まず全体の輪郭と配置から

花弁の輪郭にひとつひとつ漉き重ねメリハリを加えている
この時点ではまだほとんど同じように見える

さらに線を太くしグラデーションに

ここまで仕上げるのにすべての花びらを5回漉き重ねている
花びらにきれいなグラデーション、根気の紙

結局この大判500×2500の菊花紙2枚を漉き上げたころには午後6時を回っていた

作業のお供のBOSE、エンヤが工場中に響き渡る。これからも活躍しそう

天然紙、楮はまだちょっと固そうだ
来週もう少し灰汁を足してみよう。でもある時点から急に柔らかくなりだすので注意が必要

仕立てた襖、取材時に2枚の柄がつながっているように見えることに気付く
「空中に飛ばす飛龍の漉き方では当然同じものはできない。無理につなげようと思っても不自然になる。」と説明をしていたところだった。

つながってしまったということ、不思議な必然を感じる一日