手の力2015年08月20日 00時00分00秒


ドット柄、一つ一つ漉き上げてゆく…型を作って漉き込みでやればもっと簡単にそして作業も早いのだが
ほぼ同じ大きさできれいに並んではいても微妙に配置や大きさは違ってくる

HIRYU-KIKU 花弁の一枚一枚のグラデーションがすべて
締め切り日での事務仕事をこなしつつ納期が迫っていようがこだわりは大事に

それは襖の漉き方を守ることにも

手漉き襖紙業者でも少なくなった銀杏板で乾かす。
この大きさを1枚で切り出し乾燥板として作ることは今ではほぼ不可能となった

また板の継ぎ目が紙に映ることがクレームとなって返品されることもあるので、この板の肌合いの大事さはわかってはいても伝えることができていないので今はほとんどアルミ板乾燥

光りすぎる肌合いは手すきののかみとは異質なものなのだが…

積み上げられた紙の層、どんなに在庫をかかえようとも漉き続けること 
厳しい現実であっても手を止めることはできない

それが

                  かみの道

                              親も子も漉く、孫も漉く