二つの道2012年10月08日 20時39分52秒

大阪で対照的な二つの場所を見てきた

ここは万博公園で開催されているロハスフェスタ、入場券は切り株にハンコ

青い空の下多くの人たちでにぎわっている

私たち世代には懐かしいもの

手作りの看板、テントでの対面販売

作り手との距離はここにはない

顔の見えるものは安心

しっかりしたものは古いからこそ価値が生まれてくる

街中のレストランが芝生の上に店を出す。
厨房の奥から明るい空の下に出てきたシェフ

おいしい料理、そしてここで使われる皿は使い捨てではない。自分の食器を持ってきて芝生に敷物などを敷いて食べる。箸やスプーンも有料(10円)で買うことができるがほとんどが自分で持ってきている。このシステムを知らずにやってきた私たちのように箸やスプーン(木製)を買い、お店の食器を借り、使い終わるとここに返却して50円のキャッシュバック
でもここに食器を返す人はまばら、このフェスティバルが完全に定着していると感じた。

どこの店も整然とした行列、そして売り手買い手共に笑顔。



買い物に飽きた子どもたちは公園で、テント持参の常連は昼寝の時間

子どもも大人も最低限のルールのもとに心から楽しんでいるようだ。



次の日はこれも日本の都会に定着しているIKEA、テレビでその評判を聞いてはいたが今回初めて足を運ぶ
大阪駅よりシャトルバスで店に 

大規模で清潔な店内、洗練されたデザインと品質が信じられない価格
商品は売れることで大量生産に、そしてさらに安い価格がと説明されている。

どれも驚きの価格、多くの人でにぎわうはずだ

レジも徹底的に合理化、すべてがシステムとして完璧
でも…笑顔がない

3連休最後の日、子供連れでにぎわう店内、商品を自由に触れるとあってソファーにとび乗り、食器でままごと、やりたい放題の楽しそうな子供もいつしか飽きて広い店内には泣き叫ぶ子どもがあちこちに

マナーを教える親の姿を一度も見なかったことが不思議、「いけません」「おとなしくしなさい」など小さい子供を連れた大人なら大概の日本のお店で聞くはずのしつけの言葉はここにはない。

そもそも売れるための商品開発がすべてで人による販売技術の必要のない店だからマニュアルどおりの商品説明とクレーム処理がすべての店員たち、多忙の上に気持ちを伝える必要がないから笑顔の必要がない。

ハイレベルなデザイン、品質に驚きの価格は大変魅力的
ここに来ている人はリピーターも多いようで、事実私もまた来ようと思う。IKEAはまだまだ進化していくのだろう。

それでも疲れて表情のないロボットのようなレジの女性、安く買えても心が痛む。

                 かみが作るもの

                             やはり私は日本人なんだな