福時カウントダウン2011年03月01日 08時46分23秒


展示会「福時」まで一ヵ月となり、そろそろ新作を
さてお雛様に今年のテーマ?唐草を重ねてみる。お雛様もびっくり。

形はまさに唐草だが、色、質感を金属に近づけてみた。厚みをもたせ、重量感も・・・紙のイメージとは大分はなれているね。
紙に見えなくてもいいじゃない。4月までにどこまでそろえられるか。

桃の節句2011年03月02日 20時10分19秒


出張の合間にいつの間にか雛飾りが。以前は子供たちと一緒に並べたものだけど、最近は父が台を作り、奥さんが人形を並べ・・・
一眼レフと三脚用意し、この前に幼い娘二人を並ばせて「ハイ、いいお顔!」あっち向いたり怒った顔したり、なかなか二人揃わない・・・懐かしいね。

7段あった台も床の間に納まるように2段に。やっぱりちょっと狭いかな、場所が無いので許してね。
留学前で準備だ引越しだというのに部活に夢中な大阪にいる長女、試験やブラスバンドとなにかと忙しい中学生の次女と、今ではこの部屋に入ることさえ無くなった。それでもお雛様は優しいお顔で私たちを見ていてくれている。しばらくこのままで片付けないでいいよね、長女が帰るお彼岸まで。


襖紙2011年03月07日 09時50分59秒


この手漉き襖紙は自分がこちらに帰ってきてからのベストセラー。ちゃんとこの紙には名前があり、「眺望」と呼んでいる。父のプロデュースで母のデザインてとこかな。とにかくよく売れた紙で以前は二月に一度位は漉いていたが今は年に一度漉いても半分は在庫。
青みがかった手前の山の背後には霧でかすむ遠山が並ぶ。山にも雲肌と呼ばれる地模様が出ている。今見ても色自体は古くなく、きれいな山の柄だね。


このように見本帳に載っている。これも発行から二十年近く過ぎてかなり色あせ、昭和の時代を感じる写真。今ではこんな部屋のある家は珍しいのじゃないかな。
デジカメで見本帳の色は上手く出なかった、と言うよりもう古くて無理。上の画像が本来の色。こういう部屋があればお薦めできる紙のひとつ。

製品名・・・ 舞鳳№3「眺望」 
お問い合わせ・・・お近くの表具店・経師店
発売元・・・ 西野商会


食べてみる?2011年03月08日 13時51分45秒


完全無添加楮紙のはがき。これを友人に送ったら、「これってなんだか美味そうだ」って。
豆腐みたいに皿に盛り付けたり、ねぎでものっけようかなんて確かにそんなふうに見える。

ナイフでさくっと、それでバター塗って・・・パンじゃないってば
こんなことして遊んでいたら本当に食べられるような気がしてきた。食物?繊維100パーセントだぞ。
灰で煮て、生のトロロアオイと水だけで漉いたから、野原で生きていたそのままに近い紙。おいしくはないと思うけどまるで生きているような不思議な艶がある。かみの力。


道具2011年03月09日 08時30分54秒

展示用にと普段使っている道具(古くて使わなくなったもの)を提供してと頼まれる。あれこれ探すが意外に残っていないことに気がつく。使い倒してボロボロになるまで使うので最後はその道具の形を成していないことが多くそのまま処分されてしまうから。

仮に形が残っていても昔の道具にはいろんな知恵があるので、おいそれと出せるものでもない。この道具を手本にいろいろ応用しながらその時代にあったものを考え使い良いように現場では工夫されている。女性の多い職場なので台所用品が結構使われていて最近のものはカラフルなプラスチック製がほとんどなので展示用には不向き。

ようやく見つけたふたつの道具、これは主に乾燥場、柿渋塗り用のへらとはけ。へらは手作りで裏に職人の名前が彫ってあった。