自然紙の漉き納め2014年03月05日 00時00分00秒


3月に入り、昨年収穫されたトロロアオイ、防腐剤に漬けることなくそのまま保管していたものはカビが生えたり、腐敗が進んでいるものが出てきた

まだまだ紙を漉くのに十分な粘り気はあるものの、一晩で水に戻ってしまうように

そして日中の気温が上がりさらに漉きにくくなってそろそろ限界
今年度の自然紙漉き納め

那須楮、煮る前に余分な黄色い繊維を3か月かかって取り除き

ふるいにかけた木灰は広葉樹のみ

今年の灰はなかなか煮えなくて困った

どうにかできがった原料

叩きとほぐしで細かく仕上げた楮

きれいな雲肌を持ちながら力強い楮紙

楮、木灰、畑からそのままのネリと地下水…これだけで紙ができる
無臭であろうと予想した楮紙はふっと草の匂いがした

まだこの紙の行き先は決まっていない

なんのためにということは考えず、素朴で力強く優美な雲肌を持つ楮紙

                  かみの行く先


                        これが必要な場所と時代を待っている

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