私の仕事2011年03月15日 20時45分31秒

 

次々と大変な状況を伝える報道を目の当たりにして、人の心の余裕に頼る自分の仕事はこの世の中に何か役に立つことがあるのだろうか。被災した人に少しでもと食べられるものを安価に提供できる工場ではなく、人を暖める毛布を作れる工場でもない。お金のある人、心に余裕のある人に供給する仕事だと思うと、どうしても仕事に前向きに向かえない。漉き場の前でふと手を止めてしまう、苦しい仕事から単に逃げているだけじゃないかと自分を責める。
 教えてくれたのは子供たちであった。自分がかかわるスポーツ少年団バレーボール部、日曜の練習会で集まった各チームの監督の代表の方が集まった子供たちに「被災地の方たちのことを思い、この場所で大好きなバレーボールが出来る喜びと感謝を心に留めながら元気に精一杯のプレーをして下さい。」と訓示。そうは言っても小学生、どこまで伝わったのかなと思いながら試合開始。練習会というのに監督・コーチとも大声を出し、それに応える子供たちの叫ぶ声、精一杯のプレー、生命力というすごい元気をもらった・・・教える立場の自分なのに。
 過酷な状況の人々に対して何もできない自分にただ「祈る」という静的な行動を理解するのは難しい。しかし困っている人がいるという事実を心に留めながら日々を暮らすことの大事さ、普段やっていることを頑張ること、当たり前のことが出来る喜び、頑張ることだけでは結果的に何も物質的に発生するものはなくても、その姿が人に元気と勇気を伝えられる、それも「祈り」ではないだろうか。
 だから私は紙を漉く。作る喜びを人にも伝えられるように・・・

ちょっとべたですがこんなの見つけました。
http://www.youtube.com/watch?v=C77tDZ3Z5kE




コメント

_ ひげオヤジ ― 2011年03月16日 02時24分36秒

外国の人がいっぱい助けに来てくれているのに 同じ国にいる我々は何をしてるんやって!温かい飯食って スト-ブ炊いて 風呂入って 本当に対岸の火事かよ?自分が情けない   テレビ見てると胸が切ないね
大滝として何か出来ないんか?

_ ONSAN ― 2011年03月16日 08時22分48秒

今できることは救助活動されている方たちに感謝と激励を、そして少しでも多くの人が助かるように祈ることくらいしか出来ませんが、まだまだこの先何年も支援活動は続けなければいけないでしょう。またしっかりした情報も無いままの支援はかえって迷惑になることもあります。今はそのための力をためて、次の支援活動に備えておくべきだと思います。

_ おさか ― 2011年03月16日 09時23分13秒

埼玉から。
被災地のかたがたの苦労とは比べ物になりませんが、ほとんど被害の無かったこの辺でも、交通網は乱れ、日用品の品薄など、いつもどおりの日常というわけにはいきません。それでも近所で助け合い、情報を交換しながら、「日常」を取り戻そうと皆がんばっています。必要以上に不安にかられて買占めなどをしたりするのではなくあくまで「普通に」物を買う、必要なことを必要なときに必要なだけ行う。普通の生活をして普通の社会を保つことが、最終的には被災地のかたがたの力にもなり、いずれ避難所を出たときの居場所にもなり得ると思います。

被災地に飛んでいって働くだけのスキルも知識も体力もない普通の主婦としては、自分の生活を守ること・普通に生きること、これが最大の貢献だと自分に言い聞かせています。

_ しーさん ― 2011年03月16日 10時20分24秒

遠く離れているから、どうしようもない気持ちにかられますが、おそらく近くにいたらじっーとしていられないでしょうね。何か出来ることがあるでしょうし・・。ただ今はみんなが元気になるよう祈るだけです。義援金もいっぱい出せないし、ごめんなさいしか・・・。

_ chiyorin ― 2011年03月16日 17時42分07秒

本当に,何もできない自分がもどかしいです。
せめて、家族が元気で笑顔でいれるように、普通の日常生活を送れるように心がけたいです。
心配なのは、福島の原発。福井県も人事ではないし、何かあったらもう想定外の事ではすまされません。今しかっりともしもの時に備えておかなければ。福島の原発がみをもって警鐘を鳴らしてくれているのでは。。。
しっかり福井。しっかり自分。

_ ONSAN ― 2011年03月16日 20時42分17秒

雪が降ってきました。被災地の皆さんは寒いでしょうね。早く支援が届くよう願っています。

自分のできること、余計な電気、燃料は使わないことで節約が出来、少しでも支援できる余裕を作る、かといってあまり節約しすぎて経済を停滞させてしまっては支援のお金が出て来なくなってしまうのではないだろうか。多少の贅沢だってそれによって潤う人が次の支援をしてくれるかもしれない。

だから普通に、そして忘れずに

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