手仕事 ― 2015年02月10日 23時43分57秒
記憶の家、いよいよ2階に
1階のデザイン重視のものとは一線を画す大胆な飛龍
この画面ではわかりにくいが下地に漉き込まれた亜鼠色の彩雲が引き立てている
襖としての完成度を高めるもともとついていた古い引手
紙を新調したことで引手の存在感まで変わる
襖として製作されていながらまだ行先のない紙
優美な落水柄は和室という枠には当てはまらないのかもしれない
この紙のちょっとした色の変換でここまで雰囲気が変わる
黄色の落水紙の上に白い敷き紙の束、水で崩した縁の美しさ
音のない紙の唄が聴こえるようだ
その一方でできあがってきたモダンな飛デザイン飛龍
ラインの出来はもとよりグラデーションへのこだわりが生命線
今日も楮を叩く音が工場に響く
しっかり叩くこと、その意味が分かるのは次の作業
手をかけた分、こなれも早い
着々と進む天然紙の準備
紙を漉く現場である工場、そこで製作されているペンケース
未晒しの楮の色、ボリューム感のある揉み紙
竹から削り出した留め具、こだわりの逸品
紙を漉き、そこでできた紙を使って物を作ること、それが
かみの技
手仕事の無限の可能性
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